『自閉症の僕が跳びはねる理由』(おすすめ本1)

こんにちは!

院長の松浦です!

まだまだ予断の許さない状況が続きますね(;O;)

皆さまはいかがお過ごしでしょうか?

在宅勤務になったり、外出控えたりして自由なお時間が増えたのではないでしょうか。これを機会にお身体をしっかり休めるのも良いと思いますし、本を読んで知らない世界をのぞいてみるのも良いかもしれませんね(#^^#)

 

今日は僕のお気に入りの本を紹介します!

『自閉症の僕が跳びはねる理由』

東田直樹(ひがしだ なおき) 角川文庫

 

もうね、、

凄く読んでほしい本の一つです。

 

2007年に刊行されベストセラーにもなりました。

著者は13歳の中学生(当時)です。

著者自身が自閉症者であり、その障害を持つ方の心の内面と様子を丁寧なことばで紡いでいます。

 

自閉症の特徴に、コミュニケーション障害と他動性があります。

コミュニケーションには、①相手の言葉を理解する力、と②自分の言葉を伝える力の2つの能力が必要になります。

著者は①相手の言葉を理解出来るのですが、②自分の言葉をうまく口で伝えることが出来ません。

思う様にメッセージが口から出ていかないのです。

 

それどころか、時折大声をだしたり、(理性とは裏腹に)無意味に跳びはねたりと周りから奇異な目で見られる事もやってしまうそうです。

それが、恥ずかしくて苦しいのだそうです。

 

一般的に私たちはそのような障害を持つ方に対して、自分の言葉は伝わらないだろうと思いがちです。けれど、必ずしもそういったケースだけではないようです。相手の事は理解できる、でも自分の事は理解してもらえない苦しみもあるのです。

 

そこで、著者の東田さんは母親の勧めで筆談を覚えます。

口では伝えられないことも、文字盤やパソコンの上でなら上手く伝えることが出来ます。

そうして、東田さんは自分の言葉を獲得し内面を上手く表現出来るようになりました(裏にはすごい苦労もあったようです)。

 

この本の中で僕の好きなエピソードを一つ紹介します。

「いつも同じことを尋ねるのはなぜですか?」の問いに対して、東田さんは理由を二つ述べています。

一つは自分の記憶の仕方が(おそらく)みんなとは違うから、そしてもう一つが言葉のキャッチボールが音とリズムの遊びの様で楽しいから。

 

誰だって子供の時は、周りの大人に対して同じ質問を何度もした経験はあると思います。

でもそれは情報が欲しいのではなく、言葉を投げかけて言葉が返ってくるあのリズムが楽しかったのです。

 

僕も接骨院やリハビリの現場にいて、コミュニケーションの難しさを日々味わっています(今日もね)。

すこし違った世界にいる著者の言葉は、「コミュニケーション」や「伝える」ことに対して沢山の気づきを与えてくれます。

 

折にふれて読みたくなる一冊です。

 

ぜひぜひ読んでみてください!

 


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